瑠璃の雫(伊岡瞬)

ここ数ヶ月伊岡瞬さんの小説ばかり
読んでいたけど、恐らく有名な著作も
含めて、この作品が一番好きだ。


地方検事と愛情に恵まれない少女が
織りなす不思議な話の中で、
現代法律社会の中で、
罪とは何か?
それを赦す、とはどういう事か?


心の近い人に読んで欲しくなる
静かで激しい小説である。

分配と成長

米国では、
いよいよバイデン政権がスタートした。
トランプのような嘘つきを
信奉せざるを得ないほど、
劣化した白人層(低学歴だという)の
ストレスの大きさが、さかんに
「分断」という言葉で語られている。


「分断」を経つには、まずは「分配」だろう。
そうしないと安全な社会が
保てない可能性がある。


課税や政策によって、
富や収益の分配を一時的に変えて、
その差を無くす、という事だが、
普通に考えたら無理があるし、
それは(富裕層の労働意欲減退で)
低成長をもたらし、
(低所得層の労働意欲減退で)
堕落を齎すかもしれない。


中期的には、国は成長を志向しなければ、
この問題は、解決できない。
だから富裕層やリーダーのエネルギーは
とても大事だと思う。


考えてみると、
企業経営にもこの理屈は当てはまる。


成長のためには、
一部のリーダーと若い情熱が必要で、
彼らを厚遇する必要がある。
一方で日本社会は、差別を嫌うから、
過剰な差別は、
全体としてマイナスになる事が多い。


当社は、
Pay for performance を標語に経営して来たし、
敗者離脱を黙認してきた社歴があるが、
それでも、経営者としてこの
「無言の平等論」には気を使わざるを得ない。


日本で会社経営するとは、
そういうことだと理解している。

オフィスは不要か?

当社は
現在ほとんど誰も来ない東京のオフィスに
毎月700万円もの家賃を払っている。
どう考えてももったいない。


だがしかし、
いずれ収束するであろうコロナ後に、
オフィス不要とは思えず、
ズルズルと契約を延長したというのが、
正直なところだ。



さてあの電通が本社ビルを売却するという。
友人が役員だったので、
オフィス見学したけど、
それはそれは立派であった。


その後、賃貸して半分くらいを
自社のスペースにするらしい。
CFの観点からもPLの観点からも
適切な判断なのかもしれない。


今の彼らの出勤率は、最大で2割だという。


若手の意見は
「クリエイティブな会議もWEBでできる」
と聞いたが、驚いた。
発想を広げる事がWEBでできれば、
オフィス需要は相当追い込まれるはずだ。


やはり最後は僕達中高年のワガママで
出勤が残るのではないだろうか?
この世代が引退したら、
ビジネスホテルは無くなってしまうのではないだろうか?

昨日の続き ②

最後は人の話。


マネジメントをやっていて、何が辛いかって
「お話があります。時間をください」
ってやつで切り出される退職意向の報告だ。
これは、胃液が溢れる仕事で
いくつになっても、シンドイ。


だけど、自分は作った会社が、
社員の人生を縛って良いわけはない。
会社は偉くない、
営業と同じでフェアであるべきである、
というのが僕の結論。


こう決めてからは、ビクビクしないし、
何より所謂「ビックリ退職」がなくなった。


会社は個人のキャリアを尊重して、
毎月の面談で相談に乗る、そうすれば、
「実は次が決まっていて、今月末で辞めたい」
という様な話が無くなる。


例外を除くと、
役員は一年前、
マネージャーで半年前、
スタッフで3ヶ月前というルールは、
ほぼ実行できていると思う。


離職を一大事の様に大袈裟に考えず、
理由が明確でない場合も深く追及せずに、
緩やかに運用したらどうか。
特に若手の軽さにまじめに付き合うと
マネジメントの負担が大きい。
寧ろ上司や先輩のポジションが空いて、
チャンスを得るケースも多い。


大事なことは早めに考えを伝えあって、
思いやりを持って、
スムーズに引き継ぐことだと思う。


世の大企業のように、仕事がないのに、
おじさんたちが居座る様な人事システムだと
わたしたち中小企業はすぐに赤字だ。


会社の運営上年間離職率10%を上限に
管理をする一方、考え方としては、
人を縛り付けないという
コンセプトとも言える。


一方で大事なことは、優秀層のリテンション


トップ10-20%のハイパフォーマーや
未来のタレントは、
如何にして夢中に楽しく働いてもらうかを、
マネジメントが脳漿を絞って考えることは、
成長企業の常識である。

昨日の続き ①

昨日はお金の話。
今日は営業というか、お客様の話。


サラリーマン時代には、
融資や資金繰りとも無縁だったが、
致命的だったのは、営業マン経験が無いこと。
性格的にも、人に阿ることがヘタクソだから、
顧客開拓と市場開発は、
創業以来の最も大きな課題だった。


だがしかし、その未経験も今となっては
かえってよかったと思う。
変化の時代に得意科目はかえって怖いからね。


営業経験のない僕は、
所謂プッシュ型セールスを放棄して、
プル型に特化した。僕の役割は、
会社の知名度を健全に広めることだから、
出版、公演など苦手な事をドンドンやった。


さて、こうしてお付き合いができた会社とも
当然いろいろな事が起きて、
20年もパートナーとして
お付き合い頂くこともあれば、
残念な結果になることもある。
後者の場合は、担当社員が傷付き、疲弊して、
辞めるケースも多い。


売上は欲しいけど、
スタッフが楽しめないプロジェクトは
どうなのだろう?と数年間随分悩んだものだ。


結果、自分たちの付加価値や
貢献目標を明確に掲げて、
これが共有出来ないお客様とは契約をしない、
という営業ポリシーを作った。


随分偉そうで、非常識だろうか?


素人の僕の考えは、
お客様とサービス提供社の環境も、
フェアであるべき、
だって所詮ビジネスだもの、
心を壊す様な仕事は、良くない。


同時に、当社がお客になるケースもある。
この場合も同じ考え方で、
絶対にパワハラしない様厳しく言いつけている。


こんな考えでいろいろあったけど、
今となってはよかったなあと思うことが多い。


有事の場合、大事なポイントは、
双方が感情的にならず、
ビジネスもスタッフも傷つかないように
計画的にクローズすることだ。


これによって、
無責任なビジネスや急に契約打切りという
ようなビックリ失注が無くなる。


ビジネスは、その法人関係において、
フェアであるべきである。
これからも、
この考え方を大切にしていきたい。
プロフィール
樋口 弘和
株式会社トライアンフ
代表取締役

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