これからの企業家たちへ
僕は、組織人(サラリーマン)と
企業経営者を、半分ずつこなしてきた。
企業経営者を、半分ずつこなしてきた。
ちょっと、珍しい職業人生を送ってきた。
仕事という存在が、絶対的なものではなく、
また、多少理不尽なことがあっても、
ある程度は我慢できるのなら、
「組織人人生」を歩むべきだと思う。
そこには、運不運もあるけれど、
自由なこの時代、「自責」で考えていれば、
そう大きな選択ミスをしないですむと思う。
一方で、僕のように、
「自分の思うとおりにできないこと」
への耐性が著しく低い人間は、組織を離れて、
自ら組織を作る道もまた良いと思う。
この耐性が単なるわがままである場合、
組織は作れない(人がついてこない)ので、
大やけどをするけれど、
おばかさんでなければ、途中で、
その「器」でないことには気がつく。
前者と違って、後者には、「経済的なリスク」が伴う。
日本での企業の場合通常は、
資金調達の手段が限られており、
投資を求めれば口も出されるし、
銀行に頼れば、個人資産を全て失い、
破産の可能性もある。
でも、成長のためには、
お金がどうしても必要で、
当然だが、誰にも頼れない
(共同経営者でなければ)。
これは、前者の人生にはないリスクだ。
その反面、得られることも多い。
まずは、自分自身と人生観に、
真剣に向かい合うようになる。
ここを妥協すると、
組織(ヒト)は成長しないことがわかるのだ。
次に、
自らの意思による多くの失敗や挫折から、
物事の真理を覗くことができる。
これは、本や講演や、
ネット情報では得られない学びであり、
人生の宝物となる。
なにより、自由と自己責任の人生は、
太くて濃い。
人生を誰にも委ねないという生き方は、
本当に幸せだと僕は思う。
また、うまくいけば、
リスクに見合う資産を築くこともあるだろう。
だけど、これは結果論。
上場目的の若き経営者には、
これを目的とした人が多いと聞くけど、
あまり幸せではないらしい。
なんとなくわかる。
僕は、サラリーマン失格で、
始めた人生だけど、結果として、この24年は、
多くの失敗以上の勉強をさせてもらい、
充実した期間だったように思う。
人生をどのように豊かに生きるかは、
人それぞれ。
大事なことは、心の中で、後悔しないこと。