不安と不安定
普通の日本人は、「安定」を何かしらの
形で、求めるものだと思う。
成熟国家のひとつだから、当たり前のことだ。
ところが、現代は、社会も家族も不安定が
当たり前になっている。
家族は、少子化で、育児も親に頼れず、
保育所問題で、業務復帰もままならないで、
悪戦苦闘する20~30代のママは、多い。
同時に、介護の問題も、30~40代にかけて、
そろそろ顕在化してきたようだ。
母親との関係が、社会性に大きな影響を
与えており、その影響を受ける20代が
多いのも、既述のとおりである。
こうしてみると、
私たちの昭和の年代に比べて、現代は、随分と
家族環境が不安定なのが、よくわかる。
当社は、このうち、東京勤務のママを中心に
できるサポートを始めたばかりだが、今後
どこまで、家族支援をするべきか、できるのか
不透明な問題である。
さて、企業も、社員の人生にコミットしていた
時代は終わり、個人も自己実現を目指した
ところまではいいが、欧米のように、教育段階
で、「自律」を教わっていないので、実は、
心が未熟である。
したがって、少しのストレスで、メンタル
不調に陥る原因のかなりの部分が、この
不安定な社会構造にあると僕は考える。
まだまだ、会社と個人の関係が自律した状態からは、
ほど遠いというのが、実状だろう。
当社も、創業以来、「自由と自己責任」を
口では、言ってきたが、運用は、そんな
綺麗にはいっていないのが、実状だ。
時間が、これらをどう解決するのか、
会社と個人が、どのように変化して
いくのか、注視していきながら、
会社が、できることややるべきこと
をリードして実験していきたいと思う。