訪米顛末記③
全日空機に乗れるかどうか自信が無かったが、医師の診断書と熱が下がった事咳が出ない事マスク着用で許可していただいた。
それよりも、感動したのは、ゾンビのような歩き方の僕を見て担当者が車椅子を用意してチェックインから入国審査まで全てサポートしてくれた事だ。
特別なハンディを持ったお客様をサポートするチームがあるのだという。
おかげさまで、はじめての車椅子で、荷物も受け取っていただき、駐車場まで送ってトランクも載せていただいた。
これには本当に助かった。
この歳まで大きな病気や入院経験がない僕は、身体が思うようにならない、という経験がない。
実際に車椅子に乗ってみれば段差の衝撃もわかるし、低い目線から不便を感じる事もわかったし、水分とる必要性とトイレに行く苦痛に悩む気持ちもわかった。
会社というところは、健康であることが大前提の組織だから、トップは殆ど僕のような健康優良児なのだろう。
だけど、それは恵まれた人達であり、そうでない人も、一定数いる。
そういう事を始めて考えさせられた訪米だった。