男の涙
僕はこの歳まで人前で泣いたことはない。そして男たるもの人前で、泣くのはありえないという頑な考え方である。
泣く男の子は、育てる気も起きない。
会社を始めて若い新卒の子達を育てていると驚く事に少しの事でワンワン泣く。叱っても泣くし、誉めても泣く。
最近の面談では、男女を問わずティッシュが必需品である。もう唖然とするしかない。
何故彼らの涙腺は緩いのか?
多分モノゴトをトコトン突き詰めた経験が少ないせいだろう。感動や口惜しさの沸点が低いのだ。
僕は、容赦なく叱責するので、まあ良く泣かせるが、育成意欲が失せるのは、自我崩落する彼らに重責は無理だと思うからだ。
リーダーは孤独であり、心で泣いても愚痴を口にせず、顔色1つ変えず、淡々と役割を続けなければならない。
この事は時代を超えて普遍的であるからだ。