皆んなが幸せになれる組織
学生の説明会で、「どうして人材ビジネスや人事コンサルタントなの?」と聞くと、よく出てくるのが、この台詞で、彼らは真剣な表情でいうのだ。
「皆んなが幸せになれる組織を作りたいのです!」
しかもレベルの高い学校で組織論などを学んでいる事も多いから驚く。
人事の仕事は、組織の成長の為の全体最適である。
当然優秀な人が優遇されるし、成果をなかなか出せない人は、厳しい処遇を受ける事もある。
人事制度とは、評価制度であれ、福利厚生制度であれ、最適分配のシステムだから、一定数の賛成と反対を生むことになる。
皆んなが幸せになる方法論として「リーダー(人事)が何もしない」という事もあろう。
差をつけず、均等に利益を分け、これからもそれを続ける仕組みは社会主義に近く、今の参加者の安定を得る一方、制度としては破綻することは、歴史が証明した通りである。
みんなが幸せなんてないよなと心の何処かでわかっている学生でないと、務まらないのが、人事の世界だと思う。