普通の暮らし
今日からしばらく
昨日紹介した小熊先生の
著作より学んだ内容である。
先ず、先生は「しくみ」とは
「慣習の束」と定義づけている。
例えば日本の学歴とは
何を学んだか、ではなく
どの大学を出たか、であり
入社から数十年これがつきまとう。
加えて、一つの企業での
勤続年数が、評価や賃金決定の
上で重要な要素となっている。
一般に人事の世界では
「普通のしくみ」とは
大企業のしくみを指すが
新卒採用、正社員、終身雇用
というこのスタイルは、男性に
限っても30 %程度なのだ。
だから、中小企業には、全く
適用できないことは以前ここで
書いた通り。
労働人口の40%程を占めるのは、
「地元型」と呼ばれる人達で
就職時に地元に残る人達である。
面白いのは
社会保障の制度もこの二つの
パターンで作ってきたという事実。
そしてこの二つに収まらない
「残余型」と呼ばれる層の
人口も30 %近くあり
これが格差や社会問題の根幹を
示している。