相続税
20歳代に、給与計算業務についたのをきっかけに、
会社負担の通信教育で、税理士口座というのをとって、
毎年少しずつ受けて、所得税、住民税は、当然として、
財務諸表論、法人税法、相続税法まで個別に取得した。
簿記を勉強して、税理士になるつもりはなかったけど、
勉強そのものは、楽しかったのを覚えている。
その中でも、一番社会の仕組みとしておもしろかったのが
相続税である。
相続税が仮に100%だと、人は、国に収めるのは
ばかばかしいから、死ぬ直前に、世界旅行やカジノで
お金を使い果たしてしまう。
反対に、税率が0%だと、相続する配偶者や子供たちが
まじめに働かなくなり、不労所得に甘えて、やはり、
豪遊してしまうかもしれない。
また、同時に、経済格差がなくならない、という問題もある。
相続税というのは、この両方の問題を解決するために、基本的には
50%という発想から生まれた、というふうに学び、なるほどなあ、
と思った次第である。
その後、親族や親父の知り合いに頼まれて、実際の相続税計算を
して、税務署に提出したことも、5-6回くらいあるが、人生そのもの
が映し出されるこの仕事が好きで、もし、これが20歳代ではなく、
50歳代の経験だったら、そういう専門家を目指したかもしれない。