日本型雇用によって失われたもの
リクルート社発行の「Works 132号」は、久々に
読み応えがあって、面白い。
内容は、「日本型雇用の歴史と本質を振返る」
例えば、濱口桂一郎さんのこんな指摘
「資本主義発展の中で、大量の勤勉な労働者が
必要とされ、そのために、労働者に、それを
正当化するストーリーを見せる必要がある。
欧米では、スキル であり、これがどこでも
通用する資産だというストーリー。
これに対して、日本で労働者の資産として
造られたのは、「メンバーシップ」つまり、
企業の一員 という安定性と保障である」
こういう分析には、思わず、唸ってしまう。
ここから、このメンバーシップに残れる
正社員と、あぶれた非正規社員に別れ、後者
が増え続けているのが、日本の実態。
同様に、新卒採用という独特の企業嗜好
(育成戦略)がもたらすシステムが、人材調達の
中心になっていることも見逃せない。