今年一番の本:お金2.0(佐藤航陽)
この本は、今年に入って一番学びの
多かった本である。
ほんのタイトルがよくない。
軽い本に見えてしまう。
本当は、
「新しい経済のルールと生き方」という
サブタイトルにあるように、内容としては
大きな概念と視点で分かりやすく描かれた
久しぶりの傑作である。
実は、この本は、今週末の読書会のテーマ本で、
選んだ事務局のスタッフに、「君はこの本を
理解できるのか?」と聞いたら、言うことが
ちんぷんかんぷんなので、どうやら悪戦苦闘して
いるのだろう。そうだろうなあ。
この本は、1990年以降生まれの若者には
ぴんと来ない、というか、分かったフリが
できてしまう内容である。
本当に、この本から学べるあるいは学ぶべきは
変化の時代に苦しむ35歳以上の
経営者やトップコンサルタントだろう。
僕は、既に二度目に入ったが、それでも
スラスラ読めずに食い入るように読む。
著者の佐藤さんのすごさは、「あとがき」を
読んで「やっぱりなあ」と思った。
以下引用--
思い出してみるとこの12年間、私は
ずっとおなじことを繰り返してきました。
何かの疑問が浮かんだら、それに関する情報を
かき集めて読み漁り、自分なりの仮説を立てて、
試してみる。そうすると次の疑問が浮かんできて、
同じことを毎週繰り返していく。休日に情報を整理し
仮説を組み立てて、平日は実務を回しながら検証を
行い、また休日には平日に得た結果を元に次の
疑問と仮説に繋げていく。--中略
根気強く続けていくと、たまに非常に重要な法則が
見つかったり、全く関係ないように見えていた様々な
ものに普遍性があったり、自分の偏見や常識が覆る
場面に遭遇します。そんな気付きを得られた瞬間は
毎回とても衝撃的です。
自分が世界の真実に直に触れたようなような感覚になり、
そこで得た気付きをすぐにた試したくなったり、そこから
派生する別な疑問が沸いてきたりと、---
快楽物質がドバドバと分泌されている状態です。
その体験を通して得られる刺激が強すぎて、
それに比べると日常生活で感じる快楽は
非常に色褪せた退屈なもののように映って
しまい、それがこのような生活に没頭し
続けていた理由です。
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いやあ、著者の佐藤さん、尊敬します。
この本は、僕の経営に凄く大きな影響を
与えるだろう、彼に感謝したい。
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