理由(宮部みゆき)
創業した1998年の直木賞受賞作を
読んでいなかったので、この機会に
分厚い文庫を一気読み。
何というか、血の濃さや
人間の見栄や
不動産取得への執着心が、
大型タワーマンションを象徴的な
社会として、そこで起きた殺人事件から、
とてつもなく大きな展開の
小説として描かれている。
登場人物は、友人にも
知人にもいそうな人たちで、
親子の確執と貧困が共通点だが、
一方で、裕福の象徴として登場する
タワーマンションに住む住民も
また、痛烈に批判されている。
20年前の小説だが、とても
新鮮に読め、また、人間について
考えさせられる一冊だった。
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