鍋蓋社長はいやだな-1
久しぶりに会う方々に、「樋口さん、今度ゴルフ行きましょう!」と誘われるのは、下戸であることと、52歳過ぎから始めたゴルフにのめり込んでいたのを知っているからだと思う。
「いや、ゴルフ止めて2年経ちます。ゴルフ場の会員権ももうないです。」というと一様にびっくりされる。
そして、その顔には、「何が楽しみで仕事しているんですか?」と書いてあるのだ。
そんな会話があるたびに「なるほど」と気がつくことがある。それは、ゴルフも楽しいけど、仕事の楽しさと深みには適わないということだ。
変な話だが、僕は還暦が過ぎても、向上心が衰えず、世界各地を訪れたいとか、賢い人と会いたいとか、優れた本を読みたい、というような気持ちが益々強まってきて、抑えられない。
実際毎日は、ほとんどの業務を部下の役員やマネージャそれに、秘書やスタッフがやってくれて、必要かつ的確な報告があがってくるので、それを題材に考えていればよい。
出張と業務で土曜日まで埋まっていた数年前がうそのように、予定はカスカスであるが、僕の中では忙しいのだ。