避雷針たち
その昔僕がまだ若くて熱い頃スイッチが入ると場所も時も選ばず、大声でスタッフを叱責する事がままあった。(今はすっかり穏やかになりこういう事がない、はず。)
彼らは「避雷針くん」と呼ばれ、僕に報告するとかなりの確率で地雷を踏んでしまうので、余波を受ける他のスタッフからは、「またか」と陰口を叩かれていただろう。
初代避雷針くんは、既に退職して中堅コンサルティング会社でエリア責任者として活躍している。
高校、大学とも一流で論理性は高いのだが、プライドが低すぎるのと、トンチンカンな判断が多く当時、管理部門のマネージャーとして連日僕の雷を轟かせるという変わった男だった。
今の時代ではあり得ないが、彼のために「馬車馬賞」というアワードができるなど本当に良く働いてくれた。
誰にも好かれ、敵を作らず、 今でも、わざわざ赴任地の九州から駆けつけて、僕の還暦祝いや20周年に来てくれた。
今でも福岡で誰かの避雷針をやっているのだろうか。