賃金下落の波
日本の賃金は、マクロベースで
リーマンショック前の2008年から
マイナス2% と下落している。
今回のコロナでドイツや英国も
下がったが、彼らは、
米国同様2008年比較で、
140%程伸びているので、
日本の停滞は際立っている。
何故か?
一つは、企業の労働分配率管理が
厳しくなった事があるだろう。
生産性の低さが指摘される中で、
収益分配が、パフォーマンスベース
に変わってきて、年功賃金や
無意味な生活残業が抑制されたのではないか?
生産性のアップと賃金アップは
一体であるという常識が実行
され出したと言える。
日本は、コロナ時代の経営で
とりあえず、雇用は守っていると思う。
だが一方で、残業を抑制して
休業申請しながら、ワークシェアして、
全体として適正な人件費に
気がつきだしている。
生産性の低さを考えれば、
総人件費は、今後も抑制気味になるだろう。
能力とパフォーマンスの高い人の
賃金が従来以上に上がる反面、
そうでない人は、30代になって、
収入源がシングルになり、
扶養コストが増えた途端に、
人生設計はロジックが破綻する時代がきた。
以前のように
大卒男性社員というだけで、
年功賃金が適用される幸せな
時代はもう来ないと思う。