どの山に登るか?天候は良いか?
僕のようなボンクラ社長でも、
ここ数年まあまあの業績を出せているのは、
間違っても、経営戦略が優れている、
ここ数年まあまあの業績を出せているのは、
間違っても、経営戦略が優れている、
などと思い込んではいけない。
まあ、
ちっとはあるかもしれないけど、
20数年の経験で思うことは、
「やってる商売が、時代の追い風を
受けているなあ」というラッキー論だ。
もともと、人事屋で起業した段階で、
事業を選べるはずもなく、
今までの仕事の延長で、無謀にも、
市場の荒波に晒されたということだから、
運の要素が一番大きいなあ、というのが、
正直な実感値。
「運」をもう少し詳しく書くと、こうなる。
まず第一に、主力の採用業務が、
戦略性のある業務になってきたこと。
これはすなわち、ITに置き換わりづらい、
知性や経験からのしなやかな仕事の仕方が、
付加価値を持ち出した、ということで、
当社の仕事のこだわりと
ぴったり合ってしまったのだ。ついてるなあ。
次に、人事業務も、採用業務も、
専門性を要求される一方、
法改正や、労働行政の変化が早く、
そういう点でも、人的資源で戦う当社には、
有利に働いた、と思う。
一番大きいのは、少子高齢化の影響。
当社のOBで50歳以上での転職例をみても、
まあまあの条件で見つけてくることがある。
10年前であれば、IT化もしくは、
若い低賃金労働に切り替えられる、
と思っていたけど、人口が減るだけで、
彼らの付加価値は落ちなかった、というのは、
これまたびっくりぽんである。
最後に、外国人に冷たい労働環境。
経験上、中国人に労働市場を
本気で開放したら、きっとかなわないと思う。
あの大国は、人口も、10倍以上だけど、
優秀で、人間もできている若手が
20倍はいる。
実質的に、鎖国状態でいるこの国の労働市場に
強い違和感を感じるけども、
ビジネスの追い風であることもまた事実。
複雑だなあ。